子供のチックは、親にとって大変気になり不安に思うものです。子供がチックではないかといわれ、どのように接したらよいかと不安を持つママに対して、看護師さんたちはどのようなアドバイスをしているでしょうか。
三人兄弟の末っ子、6歳になる息子について質問です。兄2人は保育園に入ったときに爪噛みが始まり、止めさせようと根気強く注意しました。末っ子は爪噛みをすることはありませんでしたが、半年ほど前から頻繁に瞬きをするようになりました。眼科では目の異常はなく、チックかもしれないと言われ、小児科で相談すると、ストレスかもしれないので様子を見るよう言われました。どのように様子を見て、接したらよいのか教えてください。(30代・女性)
子供のチックは発達過程で多く見られるもので、症状は様々ありますが、一般的には成長とともに見られなくなるといわれています。原因はストレスや性格的・体質的なものなどが考えられます。
『チックの症状は、頻繁に瞬きをする、首を振ることが典型的ですが、他にも、唇をなめる・肩をすくめる・顔をしかめる・手をビクッとさせるなどの運動チック、咳払い・鼻をクンと鳴らせる・短い言葉を繰り返すなどの音声チックといった症状があります。(産科看護師)』
『チックは乳幼児期から学童期にかけ、心と身体の発達過程で多くの子どもに見られるものです。一般的なチックは、成長するに従い見られなくなることが多いです。しかし慢性化したり、症状が悪化することもあります。原因は、家庭や保育園・学校でのストレス、母子の関係、または性格的なものや体質的なものなどと考えられています。(内科看護師)』
『気になるのは、3人のお子さんに爪噛みやチックらしき症状が見られることです。全員がこのような状態にあるということは、家庭または保育園に何らかのストレスの原因になるものがあるのかもしれません。(内科看護師)』
チックの原因となる精神的なストレスや緊張を与えないような注意が必要です。リラックスできる環境を整え、子供が抱えている不安や問題に寄り添いましょう。また、症状が悪化するときは専門機関への受診も視野に入れるとよいでしょう。
『精神的なストレスや緊張から症状が出やすくなるので、なるべくリラックスさせること。「早くしなさい」などと、お子さんにプレッシャーを与えないようにすることが大切です。また、症状があるときに「どうして瞬きするの?」とお子さんを責めると、本人も気にして余計に症状が強くなります。何かに集中しているときは症状が出ないと思うので、好きなこと、楽しめることをさせてあげてください。(産科看護師)』
『症状がひどい場合は薬物治療も行いますが、ほとんどが生活環境で改善できます。家庭と保育園では症状の出方が違う場合もあるので、先生にも注意点を伝え、園での様子を聞いてみるとよいでしょう。(産科看護師)』
『お子さんとゆっくり話をして、どんな不安や問題を抱えているのか聞いてみてください。そしてその問題を解決するために、2人で協力して話し合いながら小さな解決策を立て、少しずつ目標に近づいて行くようにしましょう。そうすることで息子さんの自信にもつながると思います。症状が長期化・慢性化し、頻繁に出る、または症状がひどくなる場合には、小児精神科などの専門機関での診察を受けましょう。(内科看護師)』
子供のチック症状は精神的なストレスや緊張から出るといわれていますが、成長とともに治ることが多いそうです。リラックスできる環境を整え、子供の不安に寄り添ってあげるとよいでしょう。もし悪化する場合は受診も考慮しましょう。
2015.7.10 いくしる から転載